Last update:2024年10月1日
授業プラン普及冊数 2863冊(2023年8月17日現在 モニター配布を含む)
会員数 186名(ユーザー登録者を含む)
Epilogue
日本には数多くの教育研究団体があります。これらの多くは、教科ごと領域ごとに専門的で実践的な研究活動を行っています。そして、各分野において優れた教育実践を行い、優れた研究成果をあげています。私たちは、これらの教育研究団体から多くのことを学ぶことができます。
その際大切にしたいことは、同僚と学ぶ機会を持つことです。励みになりますし、分からないことも話をしているうちに分かってくるものです。ですから、私たちは学びたい者同士が集まって研究会を作り、サークル活動を行なっているのです。
この科学的授業実践研究会(科実研)は、みんなで学ぶということの他に、大切にしている大きな特徴があります。それは、この研究会が研究の対象としている分野が、全教科・全教育活動だという点です。各教科等の専門的なサークルではありませんから、各分野での研究の深さという点では不十分さは否めませんが、その逆に、各教科等に渡って大切なポイントになるような事柄を学ぶことができます。それが、この研究会の大きな特色なのです。もしも、あなたが、このサークルに参加する中で、やがて、ある教科や領域をもっと深く勉強したいと思うようになれば、その時に教科・領域等の研究を専門にしているサークルの門を叩くとよいでしょう。それでも十分遅くはないと思うのです。
「科学的」とは
研究会名につく「科学的」とは、再現可能な(追試可能な)指導過程が示され、誰が教授しても常に同等の教育効果が得られるという意味です。(自然科学における再現可能性と同様の考えに立ちます。その人でしかできないような授業をめざしているのではありません。)
授業の共有化を!
私たちは、学年ごと、教科ごと、単元ごとに教材研究をします。そして、授業のプランを作り、授業に臨み、子どもたちの学習状況を分析し、実践をまとめます。その際、2つのことを大切にします。
①実践記録をレポート形式でまとめるだけでなく、授業のプランをテキスト(教科書のようなもの)にしてまとめ、次回にも使えるようにします。
②そのテキストを、誰が使っても、言い換えれば、新採の先生であっても、ベテランの先生であっても、同じ教育効果が上げられるように仕上げていきます。
こうして作られたものがテキストとしての「授業プラン」です。「授業プラン」は個人の教育財産になるだけでなく、同僚と共有することができます。そこに、教育実践を「授業プラン」にまとめる強みがあるのです。
実践をやりっぱなしにするのではなく、少しずつでも「授業プラン」を増やしていけば、やがて自信を持って教壇に立てるようになるでしょう。また、この研究会に参加する仲間が多くなればなるほど、それだけ共有できる財産が多くなることになります。